連日、すさまじく暑いです。体調不良で来院される方の中に、明らかに熱中症または脱水症状がみられるので指摘すると、「いや、水分はとっていた」と、たいていおっしゃられます。でも、少なすぎるんです。
「水分はとっていた」と答えた屋外で作業されていた若者が飲んだ水分は、300mlのスポーツ飲料と何かのプロテイン飲料。そして、朝から尿は1回だけ。お水を飲んでください。氷を浮かべた、冷たい水です。
「こまめな」水分補給というのは、15~30分おきに2,3口。汗の多い時には、量を増やします。2時間おきに休憩、飲水というのは、間隔が空きすぎています。
室内でも熱中症になっていますが、「エアコンの設定温度を27度にしているのに、なんで?」という方がいらっしゃいました。室内の温度を聞くと、室内の温度計は無いそうです。
室内の温度が27度になるように、エアコンの温度設定をしてみてください。補助の扇風機を使って、部屋の中でなるべく温度差のないように。日ざしが直接入らないように、カーテンも上手に使ってください。
身体が熱くなってしまったら、冷やします。タオルを水で濡らして身体を拭くと、気化熱で温度が下がります。そこへ扇風機などの風を当てると、より早くさがります。
可能なら、水のシャワーを浴びます。
エアコンのある場所へ移動するのが一番です。深呼吸をして、肺に冷たい空気を入れてください。
飲めるなら、冷たい水を飲めるだけのみますが、汗がたくさんでているのに水分が喉を通らない時、吐き気があるときは医療機関へ。
いったん熱中症になると、調子が戻るまでに日にちがかかります。クリニックでは点滴もしますが、暑気あたりの漢方薬(補中益気湯や清暑益気湯など)を、その後しばらく飲んでもらっています。いくぶん回復が早いように思います。
それでも、夜や明け方の風が少し涼しく感じます。まだまだ日中の暑さは続くようです。くれぐれもご自愛ください。