薬を飲むと早く治ると思うのですが、飲み過ぎも良くない。
ある60代の男性。脳梗塞のあと、後遺症はほとんどないのですが、薬が増えました。他院で胃の薬が出ているけれど、胃が痛むので市販の胃腸薬を飲んでいたのですが、胃の薬が欲しいと来院。よくよく話を聞いてみると、肩から背中にシップを8枚(!)も貼っていました。その成分(ロキソプロフェン)のために胃が病んでいると思われます。そのシップを貼りだしたのは、割と最近のことで同時期に飲み始めた薬がありました。コレステロールを下げる薬です。
このコレステロールを下げる薬で筋肉痛になっている人が時々いらっしゃいます。この方も、おそらくそのケースと思われ、いったんコレステロールを下げる薬を中止してもらいました。
さて、コレステロールを下げる薬を止めたら筋肉痛が無くなったので、シップを貼らなくなりました。そして胃の痛みもなくなりました。めでたし、めでたし。
2ヶ月後の検査でもコレステロールは正常範囲内でした。揚げ物、洋菓子禁止を守ってくれたのだと思います。
40代の男性は、もっと分かりやすかったです。コレステロールを下げる薬を飲み始めた数日後から、肩、両腕、両足の激痛で夜も寝られなくなり、自己判断で飲むのを中止。それでも痛いので、痛み止めを処方してもらったが改善しません。漢方薬で何とかして、と相談されたので炎症をしずめる漢方薬を飲んでもらい、少しはやわらぎました。この方は生薬パッチを貼ってもらったら、効果てきめん。久しぶりによく寝られたと喜ばれました。
3カ月前から両足の膝から下がだるい、重いという女性も、同じころからコレステロールを下げる薬を飲んでいました。中止してもらうと症状は無くなりました。
コレステロールが高いなら、まずは食事、間食の見直しを。
77歳の女性は、LDLコレステロールが徐々に高くなってきたことに一念発起。6月;167→8月;142と食事だけでがんばりました。たった2カ月間、揚げ物、洋菓子を中止しただけです。もちろん食事を変えても全然下がらない方は、薬が必要と思われます。